(Enlish text below) これはあくまで私がこれまで教えてきた、ヨーロッパ言語を母語とする新しい日本語学習者に向けたメッセージです。これから日本語学習を進める方への応援メッセージとしてお読みいただければ幸いです。 最初に申し上げておきますが、そもそも言語の難しさとは相対的なものであり、日本語が全地球人にとって最も難しい言語であるということではありません。中国語や韓国語を母語とする学習者にとっては、日本語は学びやすい言語とのことです。 その上で、ヨーロッパ言語を母語とし、これまで英語やフランス語、ドイツ語やスペイン語、イタリア語といった同じルーツを持つ言語、アルファベットを共有している外国語を学んだ経験しかお持ちでない方が初めて日本語のような全く異質の言語を前にした場合、さまざまな戸惑いに出会うことになるかと思います。 まず皆さんがこれから直面する多くの戸惑いは、ひとえに母語との違いから来るということを心に留めておいてください。そしてその戸惑いを新たな発見として楽しむ心の余裕を持ち続けるようにしてください。 さて、日本語学習は文字の習得から始まります。この点はアルファベットを共有している外国語学習とは大きく違う点です。基本ひらがな46文字および表記法を学んだ後、今度はカタカナで同じような学習過程を繰り返します。色々な発見があり、楽しい時期かと思います。 これと並んで挨拶や「○○は○○です」、こそあどなどの単純な文法を学ぶはずです。単純とは言っても語順が違います。助詞を付けなければいけません。語彙はヨーロッパ言語から類推できません。覚えることがたくさんありますが、忙しくしているうちにヨーロッパの学校では秋休みに入ります。 秋休み前後には動詞が登場し、その活用を覚え、さらに学習すべき助詞も増えてきます。休み明けには形容詞も登場するかもしれません。日本語では形容詞も動詞のように活用します。当然、新たにそれらも覚えなくてはいけません。そしていよいよ漢字の登場です。 残念ながら、この頃には発見を楽しむ余裕は失せ、学習を止めてしまう方が出てきます。 日本語は文法に関して覚えなければならないことが多い上に異質で、中国語や韓国語が母語である方を除けば、みなさんの母語の知識はほとんど役に立たないでしょう。外国語学習でここまでの苦労を経験されたことはあまりないのではないでし
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